乗りものに関するニュースを伝える「乗りものニュース」にて、私にとって非常に興味深い記事が紹介されていました。
DHC8-Q400は機体が低く、ボーディングブリッジとの接続が困難。搭乗・降機の際に、乗客が風雨にさらされることです。「プロペラ機になると格が落ちる」「歩かされる」といった利用者の声もあるとのこと。
格が落ちる、歩かされる…「プロペラ機の不満」解消へ ANA、新装備導入進める(写真20枚) | 乗りものニュース
空港の搭乗口から離れた場所に飛行機と停止させることを沖止めといいます。沖止めの場合、搭乗客はバスや徒歩で搭乗や降機する訳ですが、この方法に不満を抱く乗客が多いとのことです。
沖止めはむしろ歓迎
まず初めに私の意見を伝えておくと、沖止めは大歓迎という立場です。普段は見ることのできない角度で飛行機を観察できますし、距離的にもかなり近づくことができます。飛行機好きなら「よっしゃ!ラッキー!」という心地でしょう。
こちらはニュース記事でも登場したDHC8-Q400。2016年7月頃に撮影したものです。中標津空港での1枚。
新千歳ー中標津 2016年7月 - Spice Up Your Life
こちらは2018年1月末で全機退役が決定しているCRJ200です。この時も沖止めでした。
飛行機好きにとって、沖止めは残念というよりも、むしろ歓迎でしょう。
とはいっても、沖止めの問題点も理解できる
飛行機好きにとって沖止めは良いものですが、そうでない方(そして圧倒的に多数派)の主張も十分理解できるものです。
沖止めは乗降りに時間がかかりますし、風雨も凌げませんからね。
航空会社が認識している通り、車椅子の利用者が乗降し辛いというバリアフリーの問題もあります。車椅子の問題は、2017年6月頃にバニラ・エアにて車椅子の搭乗拒否問題がありましたね。
顧客の快適さだけでなく、安全性を考慮すれば、沖止めは良いものではありません。
PBBアダプターによって沖止めが減る?
沖止めの不便さを解消しようと、ANAはPBBアダプターを開発したようです。PBBアダプターとは、従来であればボーディングブリッジを接続できない背の低い飛行機とボーディンブリッジを接続する装置です。
この装置によって、沖止めの不便さが解消されます。PBBアダプターの採用は今後も拡大していようです。
快適性だけでなく、安全性も考慮すれば、沖止は消えゆく運命なのかも知れません。沖止めを楽しめる機会も、近い将来無くなってしまうかも知れませんね。飛行機愛好家としては、少し寂しいような気がします。