2020年から南風時に飛行機が東京都心直下を通過するようになります。これは深夜・早朝を除いた時間帯で現在フル稼働中の羽田空港の国際線の離発着数を増やすために必要な取り組みであるとして、国土交通省が進めている施策です。
当ブログをご覧になっている方ならご存知だと思いますが、念のため簡単に内容を説明しておくと、
- 新ルートは23区内でいうと練馬区、中野区、新宿区、渋谷区、目黒区、港区、品川区、大田区の上空を通過するようになる。
- 新ルートは南風時の15時〜19時の間でのみ利用される。
- 新ルート上は1時間あたり最大44機通過する。
こんなところでしょうか。特に最後の1時間あたり最大44機通過は、なかなか驚きでしょう。
飛行機好きとしては歓迎?だけど
この新ルートですが、飛行機利用する立場としては歓迎です。というのも、空の混雑が低下することによって、定時運航性が高まり、飛行機の遅延が少なくなるからです。
また飛行機好きとしては、都心上空を通過中の景色を楽しむこともできるようになることも歓迎するポイントです。特に、日没の早い冬季であれば上空から綺麗な夜景が楽しめるかもしれません。
総じて、飛行機を利用する人、飛行機が好きな人にとっては、新ルートは歓迎出来るものです。
ただ、飛行機は騒音を発するため、新ルート付近の住民にとっては歓迎できるものではありません。
騒音問題は知られてる?
新ルート付近に住まいのある方にとっては、騒音や落下物の可能性がありますので深刻な問題かもしれません。特に騒音は本質的に避けられない問題ですので、特に深刻かもしれません。
実のところ少し前まで、私はまさに新ルートとなる地域の直下に住んでいました。
私は飛行機好きでしたので、私の住む地域が羽田新ルート直下になることは知っていました。ですから、騒音が発生する可能性もあるだろうとは思っていましたし、私的には大きな問題になるだろうと思っていたのですが、近所の住民の方はほとんど知らないようでしたね。
私の住んでいた区は、新ルートに協力する立場のようだったので、住民向けの説明会も、どうもあまり周知されていなかったような・・・そんなように感じています。
【参考資料】羽田空港機能強化に係る住民説明会(第5フェーズ)の開催について【PDF】
によると検査飛行は2019年から開始されるようですし、検査飛行を機に住民に広く知られるようになるかもしれませんね。
我が家がルート直下なのか調べる方法
一応、念のため、皆さんのお住いが新ルート直下なのか調べる方法を解説します。これは簡単で国土交通省が公開している地図を確認するだけです。
www.mlit.go.jp
こちらのページに「新飛行経路案の詳細」という箇所があります。そこから区ごとに確認できます。
試しに渋谷区を確認してみましょう。
渋谷スクランブル交差点の真上を通過することがわかります。高度は600m〜750mの間です。スカイツリーの高さが634mですので、渋谷駅上空付近からそれ以降はスカイツリーと同じくらいか、それより低い高さで通過することとなりそうですね。
これから家を買う、借りる人も少し注意が必要かも
羽田都心ルートの影響を受ける可能性があるのは、何も今ルート直下に住んでいる方だけではありません。これから家を買う、借りる人にも影響があるかもしれないので、十分に注意が必要です。
特に不動産を買う場合だと、金額が金額ですのでよく確認して納得したうえで購入することをお勧めします。
まともな売主なら重要説明事項で都心上空通過ルートのことを教えてくれます(私が購入した売主は、東京都内全ての物件で説明しているとのことでした)。ただ、都心上空通過ルートの件は、必ずしも重要説明事項に入れなければならない義務はありません。ですから、最悪の場合、説明がない可能性もあるのですね。
購入者の立場としては、非常に重要なことですから、売主にきちんと確認をしてもらいましょう。