JAL CLUB EST で貰えるクラスJアップグレードクーポンは実際のところ、どの程度お得なのか

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クラスJシードの様子。JALホームページから。

最近、JAL CLUB ESTでの検索から当ブログへの流入が（本当に僅かですが）あるようです。

JAL CLUB EST に興味を持った方が多いのでしょうか。私自身もCLUB EST会員であり、メリットを感じているから入会しております。

ただ、メリットばかりが強調され、留意すべき事項がしっかりと伝えられていないとも感じています。

通常、このような特典の多くは、

実はメリットをフルに活用できる人は少なく、かえって高くつく

という事が少なからずあります。

今回は、割と見落としがちな箇所を考えてみることにします。

記念すべき第一回（？）はクラスJアップグレードクーポンについてです。

注意：JAL CLUB EST特典としてのクラスJクーポンのプレゼントは2016年6月以降は廃止されることが決まりました。

最新のJAL CLUB ESTについては、こちらの記事をご覧ください。

www.sukoshi-tanoshiku.com

普通に考えればかなりお得

CLUB EST会員になると年間１０回分のクラスＪアップグレードクーポンを手に入れることができます。このクーポンは入会時に即プレゼントされ、それ以降はカード有効期限翌月初旬にプレゼントされます。

有効期限はカード有効期限月の翌月末日までなので、大雑把に言って有効期限は１年となります。

このクーポンを最大限に利用するために年間１０区間は乗る必要があります。

クラスＪは、普通席料金＋１，０００円ですから、

１，０００円　×　１０区間　＝　１０，０００円分のクーポンと言えます。CLUB ESTの年会費５，４００円を考えると、確かにお得です。

クラスJに拘るとかえって高くつく

お得なのは間違いないのですが、注意する点としては、

クラスＪアップグレードクーポンは、必ずしも購入した普通席運賃から無料でアップグレードできるクーポンではないことです。このクーポンは、クラスＪ席の購入代金から１，０００円を割引するクーポンです。ですから、普通席の購入代金とクラスJ席の購入代金が１，０００円以上離れている場合は、クーポンを利用するとかえって高くなる場合があります。

具体的には残席予測によって運賃が変動する運賃種別の場合に起こります。

【参考リンク】

JAL国内線 - 予測残席数に連動した運賃のご案内

実際に確認してみます

試しに、２０１５年７月２日時点での２０１５年９月１日の東京-大阪の料金を見てみます。

JAL113便

クラスＪ：特便割引１タイプＡ：１７，０９０円

　普通席：特便割引１タイプＣ：１５，１９０円

差額は１，９００円になっています。この場合、クラスＪアップグレードクーポンを使用すると幾らになるかというと、

クラスＪ：特便割引１タイプＡ：１７，０９０円　から　１，０００円を割引して、１６，０９０円となります。

普通席料金（１５，１９０円）のまま、クラスＪへのアップグレードできません。

普通席と比べると９００円ほど高いです。このように、残席予測によって運賃が変わるチケットの場合、クラスＪアップグレードクーポンを利用しても普通席と常に同運賃となる訳ではありません。

私の感覚では、クラスＪ利用のビジネス客が多い東京ー大阪間で、このような状況が発生しやすいと感じています。

上の例の場合は、差額は９００円なので、許容範囲と考えることもできますが、もっと差額が大きくなる場合もあります。それは、

安い運賃種別でのクラスJは満席で、高い運賃なら残席有り

という場合です。

具体的にみてみましょう。同じ日の、同じ便でも運賃種別によってはこんなに違います。

スーパー先得：クラスJ満席（１１，７９０円）

特便割引１：クラスJ空席有り（１７，０９０）

差額：５，３００円

※クラスJ席を利用したい場合、特便割引１での購入となります。アップグレードクーポン利用すると１７，０９０円から１，０００円を引いた額となり、スーパー先得との差額は４，３００円となります。

クラスJアップグレードクーポンは空席が無いと当然使用できません。よって、この場合、クラスJを利用するためにはスーパー先得と比較して、４，３００円の追加出費が必要になります。

そもそも安い運賃の座席は少ないので、格安運賃でクラスJを確保することは難しいのです。