2016年12月14日にFLY ONステイタス会員(JAL上級会員)向けの特典が発表されました。ここで取り上げる特典はFLY ONアップグレードパッケージと呼ばれているもので、正式に提供されているステイタス会員向けの特典とは異なり、ステイタスを達成した会員に毎年送られるボーナスのような特典です。ボーナスなので、毎年内容は異なります。今年は、
- 国際線アップグレード特典 マイルバックキャンペーン
- "お好きな1カ月間いつでも"JALグループ国内線FLY ON ポイント2倍キャンペーン
- 羽田空港国内線サクララウンジ専用ラウンジクーポンをプレゼント(JMBクリスタルのみ)
の3つです。
2つ目の"お好きな1カ月間いつでも"JALグループ国内線FLY ON ポイント2倍キャンペーンの注目度は高いですが、私としては1つ目の国際線アップグレード特典 マイルバックキャンペーンに着目しています。というのも、昨年度まではかなりお得にアップグレードできていたのに、2017年度からはそのお得度が低下してしまう改悪だからです。
2016年度のFLY ONステイタス会員向けのアップグレード特典とは
マイルを最も有効に利用する方法は国際線特典航空券に交換することですが、実は2016年度に関していえばアップグレード特典に利用することも有効な方法でした。特にFLY ONステイタス会員は一般会員と比較して破格ともいえるお得度が特徴だったのです。
<2016年度のアップグレードに必要なマイル例>
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東京ーパリ
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東京ー北米
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一般会員
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片道33,000マイル
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片道30,000マイル
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FLY ONステイタス会員
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片道17,000マイル
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片道15,000マイル
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割引率
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48%
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50%
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上表の通り、一般会員と比較するとFLY ONステイタス会員向けの優遇があります。
この優遇は国際線ビジネスクラス特典航空券に交換した場合の1マイルの価値をも上回る場合があり、私自身、積極的な利用も考えていたほど。
【アップグレード特典の1マイルの価値はこちらをご覧ください】JAL アップグレード特典の1マイルの価値を考える
2017年4月からFLY ONステイタス会員向けアップグレード特典は改悪されます
このようなお得なアップグレード特典だったのですが、残念ながら2017年4月から改悪されます。
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パリ
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北米
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2017年3月まで
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片道17,000マイル
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片道15,000マイル
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2017年4月から
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片道21,000マイル
(申込時:27,000マイル−マイルバック:6,000マイル)
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片道18,000マイル
(申込時:24,000マイル−マイルバック:6,000マイル)
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改悪のポイントは、
- 特典申込時には通常のマイル数が必要になったこと
- マイルバックされても、トータルでの必要マイル数が増加されたこと
の2つです。
特に1つ目の改悪はJALの狙いが見えてきますね。JALはマイルを多く保有する人(=マイル精算率の高い運賃で多頻度搭乗する客)に対して優遇する施策が多いと感じます。前回実施された改悪として名高い(?)国際線ビジネスクラス・ファーストクラス特典航空券の必要マイル数の増加もそうですが、一見改悪にみえてマイルの大量保有者にとっては実は改善ということがあります。
必要マイル数の増加は特典の利用可能者数を減少させますが、意味するところは大量のマイルを保有している人(もしくは頑張って貯めた人)が特典を獲りやすくすることにあります。
2017年4月以降にアップグレード特典を利用する予定だった人は要注意
今回のキャンペーンは昨年度と比較すれば特典申込のハードルが上がることになるため、2017年4月以降にアップグレード特典を利用するつもりだった人は要注意です。
2017年3月31日までに利用する場合と、4月1日以降に利用する場合とでは申込時に必要なマイル数が10,000マイルも異なる場合があります。FLY ONステイタス会員といえども、10,000マイルは小さくないケースも多いですから、旅行計画に影響がある人もいるかもしれませんね。