もう一年前の話になるのですが、成田ーシカゴ間をプレミアムエコノミーで移動したことがあります。当時はちょうど上級会員から平会員落ちした時でしたから、まさに普通会員としてプレミアムエコノミーを利用したことになります。
上級会員にとって、航空会社のサービスは搭乗クラスによるものと上級会員によるものとが区別がつきにくくなります。
その意味で、当時のプレミアムエコノミーの旅は、一般会員としてプレエコを評価できる唯一の機会であったと言えます。
今更ですが、一般会員としてJALの長距離線プレエコで感じたことをまとめてみたいと思います。
サクララウンジが使える
プレエコ利用者はサクララウンジを利用することが出来ます。当時は平会員でしたから、エコノミークラスを利用していたらラウンジは使えませんでした。
長距離線の旅ですから、一生のうちの数少ないビッグイベントであることは明白です。このイベントにサクララウンジを利用できたことは今でも時々家族の話題になっています。
国際線のサクララウンジは飲食も豊富ですし、落ち着いた空間もありますから満足度は非常に高いですね。妻は飛行機の長距離移動に心配していたようですが、搭乗前の良いリラックスになったと言っていました。
機内食は期待しない
機内食はエコノミークラスと同等ですから、必要以上に期待してはいけません。
ただ、通常のエコノミークラス機内食に加えてデザートが出てきます。特筆するべき内容ではありませんが、念のため。サクララウンジの方が美味しいので、プレエコ利用者はラウンジで空腹を満たすのが良い選択です。
プレエコ限定のデザート 当時はブログを書く予定はなかったので、プレエコ機内唯一の写真なります。
シートは快適
肝心のシートですが、一昔前のビジネスクラスと言われているだけあって快適です。10時間を越すフライトでしたが、疲れはほとんどありませんでした。
中でも特に良かったことは、座席をリクライニングする時に後方座席への配慮が不要なことです。シェル型のシートなので、どんなに座席を倒しても後方座席には影響がありません。このことのメリットはもう一つあります。前方座席のリクライニングを心配しなくて良いのです。長距離線の不安といえばリクライニングにつきますから、この点の心配がないプレミアムエコノミーはかなり優れたシートと言えるでしょう。
もちろん、フルフラットにはなりませんが、かなり倒すことができるので快適です。プレエコはエコノミーに近い座席かと思いましたが、快適性はむしろビジネスクラスに近いものです。たしかに数値上はエコノミークラスに近い印象がありますが、実際に搭乗してみると快適度はビジネスクラスに近いものでした。
帰路はビジネスクラス利用したのですが、それと比較しても疲労という点ではあまり違いはなかったと感じています。
ありがたいのはトイレ
実は、シートと並んでプレエコで最も価値があるのはトイレではないでしょうか。機材によるのですが、北米やロンドン行きで使用されている777-300ERの場合、座席数とトイレの数は以下の通りです。
|
席数 |
トイレの数 |
割合 |
プレミアムエコノミー |
40 |
2 |
1/20 |
エコノミー |
135 |
5 |
1/27 |
トイレ数の割合はかなり異なります。エコノミークラスでは、トイレの混雑もありますが、プレエコでは比較的空いています。プレエコとエコノミークラスとの境は、カーテンで仕切ってありますから他クラスの乗客が浸入してくることも少なく、トイレ行列はほぼ無いといっても良いでしょう。これは長距離線だと大事なことです。
777-300ERのシートマップ【JAL - 航空機コレクションより】
プライオリティバゲージは混雑回避に役立つ
プレエコ利用客はプライオリティバゲージサービスが受けられます。これは預けた荷物が優先的に出てくるサービスで、混雑する入国審査においては大変重宝するサービスです。
飛行機は数百人が乗っていますから、荷物を受け取る順序は大切です。早めに受け取れればそれだけ早くも入国審査を受けられますから、例えば乗り継ぎ時間が短くても安心できますね。
マイル清算が100パーセント
マイルの精算率が100パーセントである点も無視できません。多くのマイルとFOPが手に入るわけです。成田とシカゴを往復すると12,000マイル獲得できますから、これは国内線の特典航空券に必要なマイルに相当します。つまり、プレエコで旅行すると国内線の航空券をもらえることになります。
もちろん、FOPも多く獲得できる訳ですから上級会員を目指す人にとっても魅力的です。私はこの清算があとあと効いて、JGCプレミアまで一気に取得しました。
金額相応の価値はあるのか
以上のように機内食には難があるものの、それ以外の点については大満足のプレエコでした。さて、ここで問題となるのが運賃と満足度の比較。つまり金額相応の価値はあるのか、ということです。
私見を述べさせてもらえば答えはイエス。というのも席の快適性や搭乗前後のサービスはビジネスクラスとそんなに変わらないのに、ビジネスクラスより圧倒的に安いからです。
私自身、往路はプレエコ、帰路はビジネスクラスで成田ーシカゴ間で移動しましたが、ビジネスクラスと比較した場合のプレエコのお得度は非常高いです。一部、プレエコの不評が(主に運賃との見合い)散見されますが、実際に搭乗してみた人間としてはプレエコは料金相応がそれ以上の価値があると思います。
平会員にとっては、とても魅力的なプレミアムエコノミー
もちろん、プレエコの一部サービスは上級会員にも提供されていますから、上級会員にとってはプレエコの魅力が薄いのは理解できます。上級会員にはラウンジ利用権やプライオリティバゲージサービスも通常付帯していますから。
ただ当時平会員だった私にとっては、とても魅力あるものだったことは間違いありません。大多数の人にとって、プレミアムエコノミーの満足度は十分高いと思います。ビジネスクラスは無理でもプレミアムエコノミーに手が届くのであれば、思い切ってプレエコにするのも大いにありですね。
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