2019年2月22日にSONYから新型ミラーレス一眼であるα6400が発売されました。私は発売日翌日に早速手に入れ、本格的なカメラデビューを果たした訳ですが、早速レンズに悩むことになってしまいました。
本記事では、私が直面したレンズの悩みと、その解決方法であるMC-11という製品について解説します。
300mm以上の望遠レンズが弱いソニー
ソニーのミラーレスを購入してから気付いたことなのですが、低価格帯から中価格帯の300mm以上の望遠レンズのラインナップがほとんどありません。
200mmまでは比較的、リーズナブルなソニー純正の望遠レンズが揃っているのですが、300mmを越えると途端に高価格帯のみの供給となります。
- 200mmまで:3万円〜10万円くらいまで幅広くラインナップ
- 300mm以上:最低でも15万円くらいから
大抵の場合、初心者であれば200mm程度で足りてしまうというソニーの考えなのかもしれません。ですが、初心者であっても300mm以上の望遠が欲しいという人もいるはずです。
私は、飛行機撮影をしたいので最低でも300mm以上の望遠レンズが欲しいのです。ですが、最低でも15万円以上もする望遠レンズを買う気にはなれません。
リーズナブルな望遠レンズが無い・・・というのが私の悩みでした。
他社のレンズは豊富な選択肢
CanonやNikon用のカメラ豊富なレンズラインナップで、中価格帯(5万円くらい)でも300mm以上の望遠レンズが用意されています。
ソニーユーザからみると羨ましい限りです。
キャノンレンズがソニーで使えるMC-11
そして私の悩みを解決してくれる製品があります。それは、シグマが発売しているMC-11というコンバーターです。このコンバーターは、
- キャノンEFマウント用のレンズをソニーのカメラに装着できる
ようにしてくれる変換器のようなものです。
MC-11はキャノンEFマウント用レンズとソニーのカメラ本体の間に挟んで使用します。つまり、比較的安価なキャノンEFマウント用レンズを、ソニーのミラーレスカメラで使用できるのです。
これだけ聞くと夢のような製品なのですが、良いことだけなく、欠点もあります。
MC-11の欠点
MC-11を導入にするにあたって、きちんと向き合うべき欠点があります。
- キャノン純正レンズとMC-11の組合せは動作保証外
→動作しなくても自己責任(シグマが発売しているキャノンEFマウント用レンズは動作保証している)
- AF(オートフォーカス)が遅い可能性がある
→AFは動作するが、ピントが会うまで数秒かかるといった実用性を欠く可能性あり
- AF-C(動体に追従するAF)は動作保証外
→子供、動物、乗り物といった動くものに追従しない可能性あり
- AF-Cが動作する場合でも、連写は連写モードLo(3枚/秒)でしか動作しないとされている
→MiやHiといった高速連写モードでは、最初の一枚しかピントが合わない
このような欠点があります。気づかれた方もいるかもしれませんが、どの欠点も、上手く動かないかもしれない=自己責任、というものです。キャノン純正レンズは、動作含めて全てが自己責任です。シグマが製造しているキャノンカメラ用レンズは、一定の動作は保証していますが、AF-Cは保証していません。
それゆえに、MC-11を導入する時は自分の所有しているカメラと使う予定のレンズの相性をきちんと確認しておきましょう。
相性がよければ、上手く動いちゃうかもしれないのです。
AFの種類?
初心者が疑問に思うAFの種類。ソニーの場合、AFは3つあり、
- AF-S:ピントが合うとそこに固定、止まっている被写体向け
- AF-C:ピントを合わせ続ける、動いている被写体向け
- AF-A:AF-SとAF-Cを自動判別
よく使うので覚えておくと良いでしょう。
α6400とMC-11で試してみました
ようやく本記事のメインです。α6400とMC-11との組み合わせ結果を報告します。
α6400は発売直後ということもあり、ネット上では動作確認についてはほぼ皆無。という訳で私が人柱になって試してみました。
検証時のファーム:
なお、レンズについては新宿のヨドバシカメラで店員さんの許可を得て、お店内で借りました。
あくまで、私の検証結果でありヨドバシカメラさんは、検証結果について何の関係もありません。
結論
早速ですが、結論です。
<シグマ製のキャノンEFマウント用レンズの動作確認>
試したレンズ:18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM
- AF速度は実用レベル(1秒未満:体感的には十分な速さと感じた)
- 瞳AFも動作した
- レンズ側手ぶれ補正も効いた
- AF-Cは動作した
- AF-Cの連写モードHiでもきちんと追従した
個人的にびっくりしたのは、連写モードHiでも追従した点です。
インターネット上では、
- ソニー最上位フルサイズミラーレス一眼であるα9とシグマ製のレンズの組み合わせ:Hiでも追従実績あり
- それ以外のカメラ(例えばα7シリーズやα6300,α6500):Loのみ追従
という感じだったので、α6400でもLoのみ追従だと思っていたのですね。それが、Hiでも追従するとは驚きです。嬉しい誤算です!
<キャノン純正のEFマウント用レンズの動作確認>
試したレンズ:不明(控えてませんでした)
- AF速度は実用レベル(1秒未満:体感的には十分な速さと感じた)
- 瞳AFも動作した
- レンズ側手ぶれ補正も効いた
- AF-Cは動作した
- AF-Cの連写モードはLoのみ追従
キャノン純正レンズの場合、AF-CはLoのみとなりました。もちろん、MiやHiの設定にすることは出来るのですが、AFは1枚目で固定となります。シグマ製レンズとキャノン純正レンズとの違いは連写モードMi、Hiで追従するか否かとなります。
また、Loの動作ももっさりしていて、追従というよりシャッターの間に再度ピントを合わせているような感じでした。
α6400でデビューした人はMC-11とシグマ製レンズも候補に入れてみて
私のようにα6400でカメラデビューした人にとって、レンズは結構悩みの種です。予算が潤沢であればソニー純正で揃えれば良いでしょう。
ソニー純正レンズは、動作保証はもちろんのことAFは爆速ですし、AF動作音も超静寂です。さすがソニーといったところ。予算が許せば、私としてもソニー純正レンズにしたいです。
ただ、シグマ製レンズは比較的安いですし、性能も十分だと考えます。初心者としては比較的リーズナブルにレンズを揃えて、色々と楽しみたいはず。そういった意味では「α6400」+「MC-11」+「シグマ製レンズ」は、最適な組み合わせではないでしょうか。
私が確認した範囲では、「キャノン純正レンズ」ではなく「シグマ製レンズ」であればα6400との相性はかなり良いと言えます。
ですから、これからα6400用のレンズを検討する場合は、「ソニー純正レンズ」だけでなく「シグマ製キャノンEFマウント用レンズ」も候補に入れてみても良いですね。
補足:MC-11とレンズを試す前のアドバイス
量販店などでレンズを試す場合は、MC-11を事前に手に入れておいた方が良いです。 というのも、MC-11はファームの更新によって別物のように動作が変わるから。事前にMC-11を購入して、ファームを最新にした上で、実店舗で動作確認をしましょう。(ファームの更新は自宅で簡単に出来ますよ。)
仮に量販店でMC-11を借りられても、ファームが古くて正常に動作しない可能性があります。それを避けるため、繰り返しになりますが、事前にMC-11を購入し、最新のファームに更新した上でお持ちの「カメラボディ」+「MC-11」を店舗に持ち込み、動作確認することをオススメしています。
この記事を読んでMC-11を試したいと思った方は、ぜひ、下のリンクから購入をご検討ください。(Amazonの商品ページに遷移します)
購入ページへのリンク: SIGMA マウントコンバーター MC-11 キヤノンEF-E用 キヤノン⇔ソニーEマウント
おまけ:α6400 + MC-11 + 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM で撮影した写真
最後になりますが、「α6400」+「MC-11」+「18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM(シグマ製レンズ)」で試し撮りした写真をUPします。初心者の写真ですからお見苦しいかもしれませんが、もしよければご覧くださいませ。
ちなみに、撮影スポットは東京、丸の内周辺です。
以上となります。参考になれば、幸いです。
追加記事:α6400と今回購入したSIGMA 18-300mmの相性
私が購入したSIGMA 18-300mmとα6400の相性を徹底解説した記事を公開しました。
www.sukoshi-tanoshiku.com