久しぶりの更新はJALのニュース記事からです。
顧客は機内食で航空会社を選ばない--50年以上信じられてきた“ウソ”を暴いたJALのCX戦略 - CNET Japan
顧客が航空会社を選択する理由について、JALの考え方を伝えた記事です。
たとえばお客さまが航空会社を選ぶ基準です。これまでは、お客さまは機内食の内容や椅子の広さなどの具体的、機能的な理由で航空会社を選ぶものだと考えて きました。ところが、マーケティングの結果はそうではなく、実際には「何となくその航空会社が好きだから」という感情面が最大の理由になっていることがわかりました。
私は以前、プラチナカードを選択した理由を書きましたが、その時もお得度といった合理的な理由ではなく、単にファンだからという感情的な理由で選択したと述べました。
なぜプラチナカードを選んだのか 非合理な選択
さて、この記事を読んだときに、思い出したことがあります。
それは、以前妻とJALに搭乗した時に妻が
制服かっこいいね
と言っていたことです。
2013年からJALが採用している制服です。
そういうところを見ているのかと驚いたことがあります。
2012年12月20日 JALグループの新制服デザイン決定
制服がかっこいいからと言って、特定の航空会社を選ぶ理由にはならないと思いますが、一方、かっこいいもの、綺麗なものに惹かれるのは人間として自然なことのように思います。
航空券は基本的には高額なので、1ユーザーとしては、安ければ安いほど魅力的です。となると、沢山の客を集客するためには価格競争をしなければなりません。ですが、安ければ良いという理由で航空会社を選択する利用客は、航空会社からみて利益を生み出す乗客ではありません。ただでさえ、利益が薄い上、他社が少しでも安くなると、そちらへ流れてしまうからです。
となると他社と比較して多少運賃が高くなっても自社を利用してくれる顧客を集めたい訳ですが、このためには機内食やシートピッチよりもブランドが効果的ということでしょうか。
国内線でいえば、少々乱暴な言い方ですがJALとANAのサービスはほぼ同一です。各航空会社の機能競争は今や限界まで来ていて、これ以上の向上の余地は少なくなっているように思います。
となるとやはり決め手は機能ではなく感情ということになります。確かに、私がJALを選んだのは周りがJALだったからです。ANAに乗っている同僚はANA好きだからANAに乗っています。誰もシートピッチの広さとか機内食については言及していません。
企業イメージは本当に大切ですね。